日経225先物において、将来の価格というのは誰であっても当てることは出来ません。
つまり、これから価格がいくらになるのか?
もちろん、1日後、半日後、1時間後。
いや、1分先でさえ的中させることは不可能なんです。
それを推測するのはとても難しいです。それは海外投資家の「高速AI取引」でさえ同じことが言えます。じゃあ、どうやって価格を予想すれば良いのか。
その為に、チャートを用いて予想をするわけです。
不思議なことに、チャートを使うと価格を当てることが簡単に思えてしまうのです。
なぜならチャートというのは、過去の出来事をまとめた結果ですから、過去を振り返れば正解が分かります。あの時は上昇トレンドが継続していたとか、あの時は下落トレンドであったとか。
過去のデータを見たあとなので「分析」できるのは当然です。
しかし、いざ実践するとなった場合はどうでしょうか?
今までのチャートで検証していたことが、あまり役に立たないことに気づくわけです。
なぜなら、新規建玉を建てる場合。
私たちはチャートの「右端の位置」から、価格を推測しなければならないからです。
チャートの右端から先は未知の世界である
今までは過去になぞられていた道を進んでいたので、とても簡単でした。しかしこれからは、何も敷かれていないレールを進まなければならないので「不安感」でいっぱいになります。
この場面で、自分のトレード手法に沿って売買しなければ、難局を示す場面に遭遇するばかりです。しっかり、自分自身で資金管理もおこなわなければならないのです。
だから、資金管理を怠ってしまい、損切りが出来ずに躊躇してしまうという。
このパターンに陥ったら、資金管理の甘さが原因です。
そして最終的に、冷静になった時に損切りする事になります。
すると、気づいた時には「大損失」になっている。なんてことはよくあるケースです。
社会的常識のある方は不確実性を嫌う
長い人生の中で、社会に精通していた方や、会社を経営していた方などは相場には向いていないかもしれません。もしくは、常識的な方や社会的コミュニケーションのスキルを持っている方なども共通することが言えます。
なぜなら、マーケットの世界というのは常識的な事などが一切通用しないからです。マーケットというのは、「思いやり」や「優しい感情」など一切通用しないからです。
むしろ、どれだけ巧妙に仕掛けて、利益をむさぼる事ができるのか?
そのような事を考えなければならないのです。そこには一切の妥協も許されません。
もしも、相場の認識に対して甘さがあれば、
まず最初に海外投資家からターゲットにされるのは間違いないでしょう。
だれでも損切りするという行為は難しい
損切りするという行為はとても難しいのです。
そもそも、このような行為に慣れている人など誰もいません。それは何故でしょうか?
まず第一に、損切りすることによって確実に資金が減るということ。建玉量や建玉幅によっていくらになるのかはわかりませんが、1回で数万円~数十万円を失うことだってあります。
そして第二に、自分の戦略が間違っていたことを認めなければならない。この行為を受け入れるのに、時間がかかってしまうのかもしれません。
そんなことを考えている間にも、価格はどんどん変動していきます。とてもついていけるような心理状態になり、気持ちの面でもギリギリなのに、マーケットは不安感を煽ってきます。
未来を推測するということは、心理的にも影響を及ぼすということも理解しなければなりません。そして、新規建玉を建てる時は、それなりの準備が必要なのです。
ただ何となくマーケットに参加すれば、それはただのギャンブルになってしまいます。指数先物の世界は、資金的な問題もありますが、それなりに「時間」と「労力」はかかります。
それでも真剣に研究する価値があると思えば、とことん貫いていくことも必要でしょう。