自分の性格がいかにして、トレードに影響を及ぼすのかを把握することは大切です。先物指数のマーケットに参加すれば、新規建てから決済するまでの一部始終は、すべて自分で判断しなければなりません。
他人が売買指示をするわけではありませんから、規律を守ってトレードしなければならないのです。つまり自分を管理するスキルが必要になります。
しかし、個人投資家のほとんどは「自己管理」においては寛容すぎます。売買することへ夢中になり過ぎてしまい、明確な基準を設けようとしない方がほとんどです。
そうなってしまうと、ただのギャンブルをしている行動と同じレベルになってしまいます。つまり、丁半博打のゲームならばいくら儲けるのか?だけを考えて、いくら損をするのかを考えないからです。
ところで、マーケットに参加している時の自分自身は、いったいどのような「性格」をお持ちでしょうか?果たしてマーケットに適応した性格なのでしょうか?
マーケットに向いていない性格なのは当然である
ほとんどの個人投資家は、投資マーケットの世界には向いていない場合が多いのです。というのも、相場の世界というのは社会的常識やモラル、普段あるコミュニケーションなどが一切通用しないからです。
つねに価格は予想外の展開になることが多いのです。
・このまま上昇して行くのかと「買い」と判断したら下落する
・このまま下落して行くのかと「売り」と判断したら上昇する
自分の理想を求めてしまうほど価格は逆の方向へ進んでいくような気がします。ただなんとなくという気持ちで参加するほど、価格が自分の理想に近づいてくる気がします。
価格というのは非常にあまのじゃくであります。毎回ずっとついていけるようなレベルではありません。デイトレードをされている方は、そのような出来事を痛感しているでしょう。
これだけ推測できない場面があるので、マーケットに向いていないのは当然ということです。大切なことは、どれだけ対応することができるのかを把握しなければなりません。
投資に参加するためには、それなりの時間を費やさなければなりません。研究するための時間、戦略を計画するための時間、トレードを監視する時間など。
心理的な要素が大きな影響を与える
極端な言い方をすると、マーケットの世界は「心理至上主義」であります。いかにして、チャートの中に隠れている「心理」を読み取っていくのかが大切になります。
どれだけメディアや新聞などから情報を掴んだとしても、すでに価格に織り込まれているということです。先物指数において、ファンダメンタルズ分析が通用しないのは、その為であります。
チャートの値動きが群集心理の動きを、表現しているといっても過言ではありません。焦って取引した時には、出来高が増えてボラティリティ幅が大きくなります。
静寂な落ち着いた状態であれば、出来高も減少してボラティリティ幅が小さくなり停滞相場が続いたりします。
大きな予測にはあまり価値がない
トレードにおいて判断が難しい状況では、どうしてもメディアや証券アナリストたちの意見に頼ってしまいます。彼らはマーケットを分析する専門家なので説得力があります。
しかし、彼らでさえも未来の価格を予想することは難しいのです。つまり、大きな予測には、あまり期待をせずに価値を生み出さないようにすることです。
マーケットを支配しているのは彼らではありません。群集心理を導いて価格を変動させることはできても、個人投資家を儲けさせることはできません。
価格を予測することは自由ではありますが期待することは禁物です。最終的には、自分自身で考えてから判断しなければならないのです。
未来の大きさに過大評価することなく、現在の価格だけを冷静に判断してマーケットに参加することが大切なんじゃないでしょうか?