実際にナンピンというのは損切りすることを躊躇した残骸である

日経225先物において、もしも損切りの場面が訪れた時。

救いの一手を考えます。それが「難平」ナンピンです。

しかし、ナンピンというのはリスクを抑えているように見えますが、

実際には、損切りすることを躊躇した結果として、

ナンピンを代役として使ってしまったわけです。

もちろん、個人投資家の中には、V字回復を期待して、絶妙なタイミングでナンピンを仕掛けて収益を向上させている方はいらっしゃるでしょう。

しかし、この行為を習慣化してしまうとどうなるのでしょうか?一向に利益を向上させる事なんてできないかもしれません。

もしも成功すれば、建玉量を2倍にしているので、収益も2倍に膨らみます。しかし、逆のパターンを考えれば理解できることなのですが、失敗した場合は、損失も2倍になるということです。

長期的に、指数先物という世界で生き残りたいというのであれば、一時的なリスクに関しては、しっかりと受け入れて、潔く損切りする事をおすすめします。

損切りから逃げているだけかもしれない

投資家ならば、誰であっても損切りを好む個人投資家なんていません。短期的だけど、確実に資産が減ってしまうという事を、認めなければならないのですから。

そして、損切りから逃げてしまう理由がもう1つあります。それは、自分自身で計画した戦略が、間違っていたということを認めなければならないということです。

これが、損切りすることができない、最大の理由です。今まで、たくさんのバックテストを行って、この位置ならば利益を得られるという期待を添えて、新規建玉をホールドしたわけです。

にもかかわらず、価格は、自分が建てた方向とは逆の方へ進んでしまった。そうすると、気持ちの整理がつかない為に、自分の過失を認めたくなくなります。

でも冷静に考えてみると、この状況に自分自身が置かれた場合、損切り以外に最善策はあるのでしょうか?恐らくないとは思います。

含み利益が発生しているので建玉を増やしてしまうパターン

V字回復待ちを期待して、ナンピンすることはとてもリスクがあります。エントリー中に、建玉を増やして良いのは、利益がプラスになっている時だけであります。

それは、自分が建てた方向へ進んでいるということですから、これからもぐんぐん伸びていく可能性はあります。そのような時は、建玉を積み重ねても構わないでしょう。

ナンピンという手法を取り入れるのではなく、潔く損切りして、次の展開に切り替えられるように、思考をシフトチェンジする事が大切になってくるでしょう。