個人投資家にとってリスク管理と損切りの設定は重要です

個人投資家にとって、リスク管理は重要です。

例えば、新規エントリーしたあとに、どれくらいの利益を設定するべきか。そして、どれくらいの損失を許すべきか。このように、自分自身が納得した設定ラインを持つことが大切です。

しかし、この設定ラインが余りにも狭かったりすると、余計に難しくなります。これは、デイトレード手法を優先にしている個人投資家に多いパターンです。

つまり、利益幅は「50円」に対して、損失幅は「30円」とか。

実際に、現在の日経225先物のマーケットにおいて、上記のような幅を設定すると、価格のブレによって簡単に切らされてしまいます。

すぐに含み損になると不安になりロスカットしてしまう

よく、新規エントリーしたあと、いきなり建玉がマイナスの方向へ進んでしまい不安になってしまうことがあります。要するに、新規エントリーする前は「この位置からポジションを取れば、絶対的に利益が取れるだろう」と考えて、相場に望むからです。

しかし、いざホールドしてみると、思いのほか自分が理想としている方向へ進まずに、それどころかマイナスの方向へ、ずるずると進んでいってしまう。

この時の、意外な値動きに困惑してしまい「動揺」の感情が生まれ始めます。「あれ?新規エントリーする前は、こんなシナリオじゃなかったはずなのに」とか。

最初に訪れる場面は「含み損」から始まるケースが高い

実は、新規エントリーしたあと。

まず最初に訪れる場面は「含み損」から始まるケースが高いです。

何故ならば、どんなに絶妙にポジションを取ったとしても、途中から相場に参加しているので、圧倒的に「不利」な場面から始めなければならないからです。

だから、最初から「含み損」になることを想定していない個人投資家たちは、心の準備ができずに拍子抜けしてしまうかも知れません。挙句の果て、心理的な影響を受けやすい場合。すぐに、損失を回避しようと考えてロスカットしてしまうとか。

そのあとに、ノーポジションのまま相場を観測していると、価格は元の位置に戻り始めて「やはり、自分が最初に想定した位置は間違いなかったんだ」と思ってしまい後悔の念に駆られます。

そうすると、また元に戻った位置で再び新規エントリーしてしまう。

合計で2度新規エントリーしているので「資金」と「手間」が2倍になっています。

これでは、いくら資金があっても足りません。

日経225先物において日中のチャンスは1回訪れるかどうか

日経225先物のマーケットにおいて、チャンスの場面というのは滅多に訪れません。日中の時間帯に絞り込んだとしても、せいぜい1回訪れるかどうかのレベルであります。

にもかかわらず、先程2回も新規エントリーしてしまった場合。

それは、ふたたび高確率で「含み損」になる可能性が高いです。どうして、そんなにチャンスを作ろうとするのか。実際に、相場の主役は海外投資家なので、彼らがその気にならなければ価格は動きません。

もしかしたら、未だにマーケットの主役は個人投資家である。

そのような誤解が、相場のチャンスは沢山転がっていると関連づけてしまっているのかも知れません。これから、相場に望むことがあれば、そのような固定観念は捨てなければなりません。

損切りの場面というのは「受け入れる」姿勢が必要である

損切りの場面というのは、いつになっても慣れるものではありません。なぜならば、

・自分の戦略が間違っていたことを認めなければならない
・資金が減るという事を確認しなければならない
・時間と労力の対価が得られなかったことを認めなければならない

とにかく、上記の内容が3連発で襲い掛かってくるわけです。

これは、個人投資家であっても海外投資家であっても悔しい気持ちになるのは当然です。しかし、個人投資家と海外投資家の違い。それは、そのあとの「対処法」にあります。

プロの海外投資家は「損失」になりミスした場面では、心の準備ができています。つまり、損失を受け入れるという「覚悟」が違います。この部分に関しては、個人投資家は見習うべきです。