【危険】日経225先物において両建てするとどうなるか?

例えば、売りと買いを同時に約定させれば、どちらか一方は利益になる。

それが、「両建て」になります。

つまり、残りの建玉を損失にしなければ、合計すると利益になる戦略です。

しかし、実際はどうでしょうか?

いざ両建てすると、意外にも合計額が「損失」に終わってしまう確立の方が高いかもしれません。ここでは両建てについて理解して、果たして投資の手法として、必要かどうかを考えてみました。1度でも両建に失敗した方や、これから日経225先物を始める方はご覧ください。

両建てとは何か?

そもそも両建てとは、建玉の両方を持つことを指します。つまり買い建玉と売り建玉の両方をホールドするということ。

例えば、FXをされている方は、両建ての手法を取り入れて利益を追求しているトレーダーの方もいらっしゃるようです。もちろん日経225先物でも両建てする事が可能です。

新規注文で、買いと売りの両方を注文すれば良いだけのことですから。もしくは買い建玉を持っていた場合に、途中で売り建玉を【その逆パターンあり】ホールドして、リスクを軽減する時に使用します。

果たして両建てするとどうなるか?

一見すると両建てというのは、効率の良い投資方法であると判断できます。まず先に、利益になっている方から決済して、残りの損失の建玉を、どのようにして決済すれば良いのか考える事ができるからです。

先に利益確定の経験をしていますから、多少は気持ちにも余裕があります。そのメンタル状態で相場に望めるのでリラックスしています。

しかし、冷静になって考えてみてください。

利益確定はしているけれど、

残りの建玉次第では、損失確定になってしまうことだってあるのです。というよりも、実は振り出しに戻っているだけなのです。むしろ両建てすれば、証券会社の手数料は2倍です。証券会社の手数料は、昔に比べれば安くなりました。

それでも、年間に何度もトレードするわけですから、手数料は積み重なっていきます。※一度どれくらいの手数料を支払っているのか、年間合計で算出してみてください。意外にも結構な金額になります。

だいたい建玉が損失の時に両建てしてしまう

実は、両建てするケースで一番多いのがこのパターンです。

最初に新規建玉で、どちらか片方のみホールドします。今回は【買い建玉】としましょう。

最初は順調に上昇していったので様子を見ていました。しかし、状況が変化して価格が戻ってきました。それどころか、買い建玉の位置から下落の方向に向かっていった。

そこで損切りすれば良いにもかかわらず、すぐに元の価格に戻るだろうと、都合のよい解釈をしてしまい、損切りせずにホールドしてしまう。

結局、含み損の状態のまま相場を眺めている。メンタル的な苦痛だけが残り、なんとか排除したいという思いから、下落を阻止するための回避策としていろいろ考える。

その対応策として損切りを選択するのではなく、新規で売り建玉をホールドしてしまう。

含み損が確定した両建ての完成です。

正直、この様なケースの両建てになってしまった場合は、今後、建玉を利益に変えることは相当難しいトレードになると思ってください。高確率で損失になるパターンです。

あの時、損切りして最小限に抑えておけばよかった。というのは相場では通用しません。でも精神的な苦痛から解放したいという思いは変わらず、別の手法として両建てを選んでしまったのです。

両建てできるようなチャンスは少ない

とにかく、両建てという戦略は魅力的かもしれませんが、思いのほか損失になるパターンが高いです。なので、果たして「両建て」したところで利益になるのかどうか。今後、検討しておかなければなりません。