損切りすればやりなおせるのに継続する理由

相場において、自分が予想していた方向とは逆に向かってしまう事は仕方ありません。何故なら、どんなに予想したとしても、思い描いたシナリオ通りに相場は動かないからです。

日経225先物の相場を支配しているのは、間違いなく海外投資家や大手のヘッジファンドの方です。われわれ個人投資家が支配しているわけではありません。

さらに世界の経済的な要因なども価格に反映されます。過去の歴史としてリーマンショックであったり、ギリシャショックであったり、英国のEU離脱であったり、新型コロナウィルスの影響だったりなど。

そして世界の政治的な要因なども価格に反映されます。日本でも内閣総理大臣の入れ替わりや政権交代したりすると価格は上下に変動しました。

損切りすればやりなおせる

予想外の動きから解放されるためには、「損切りライン」を決める以外にありません。あなたはなぜ損切りラインを決めたのでしょうか?

それ以上損失を出したくないからでしょう。

あらかじめ設定しておけば、いくら損失するのか把握できるわけです。

では市場に参加してラインまで価格が下げてきた時に、いさぎよくロスカット出来ているでしょうか?

おそらく初心者トレーダーならば、最初に設定したサインを無視していることでしょう。収益が向上できていないのは、単純に利食いが早くて損切りを守らないからです。

損切りすればまだやり直すことができます。相場は何度も同じチャートを繰り返すわけですから、チャンスが来た時にまたトライすれば良いわけです。

瞬間的な苦痛から逃れたくて「損をしたくない」という欲求が抑えられないのは当然です。ただし、その行為を受け入れて実践するかどうかで収益に雲泥の差が出てくるわけです。

損をするのに収益が向上する?考えてみると矛盾するように感じますが、損小利大の投資戦略を行えば良いわけです。

現在の価格を受け入れる

いつも現実を受け入れてトレードすることが大切になります。どんなに相場が乱高下したとしても現在の価格が正常であるということなんです。

このあたりが高値圏であったり底値圏であると決定しているのは、現在の価格に付加価値をつけて決めているだけです。

せっかくエントリーしてホールドしたのに手放したくない気持ちは分かります。充分な戦略を練って考えたわけですから、愛着が湧いてしまっているのです。

ちなみに今まで真剣に練った戦略に対して、成功した確率はどれくらいありましたか?

成功率100%ですか?50%ですか?それとも0%!?

むしろ思わぬ方向へ動いてしまう事のほうが多いのではないでしょうか。

心理的な変化が起こる

相場に参加していると、いつの間にか心の変化が現れるのです。

・トレードに参加する前の心理的状況 冷静である
・トレードに参加した後の心的的状況 感情的になる

なぜ変化してしまうのかというとお金がかかっているからです。資金をつぎ込んでいけば行くほど、心拍数は上がっていきます。興奮や好奇心も増していきます。

もっと冷静に淡々とトレードすれば良い。

なんて考えても無駄です。心理面は人間の理性をも変えてしまうくらい、根本的に改善できない部分もあるからです。もともと人間は優柔不断で意思決定に乏しい生き物なのです。

そのために社会では、社長やリーダー幹部をおいて組織を統率するわけですね。

会社の規律や組織のルールも厳しいモノが当たり前なのですね。

自分の心が巻き込まれるのはあたりまえ

なので市場に参加すれば心理的に大きく変化していくのは当然のことです。

冷静になれ!なんていう方がどうかしているかもしれません。

それはチャートや出来高をみれば一目瞭然です。

つねに価格は動き続けています。とくに始値辺りに出来高が集中しているのは、それだけ注目されている証拠です。

1人でトレードしている以上は孤独に耐えなければなりません。

その孤独に耐えられずに、証券アナリストの意見や、新聞ニュースに意見を求めようとすると自分本位のトレードができなくなります。

心が乱れてしまうのは仕方のないことなので、いかに自分の乱れた心を受け入れられるかどうか。そのようなことに努めた方が賢明でしょう。