早い段階で損切りしなければ、最大の損失に変貌する可能性が高い

実は、損切りのタイミングってとても難しいです。

新規エントリーする前は、利益を追求することを最優先にしている為「損切り」の設定が曖昧になっていることがあります。これは、個人投資家においてはよくあるパターンです。当然のことながら、日経225先物において利益を追求することが大前提となります。

それ以前に、損失になるリスクを回避することが重要なんです。それが損切りです。もしも、それができないようであれば、リスクを許容する事ができずイレギュラーな場面となった時。非常に対応が遅れてしまいます。

挙句の果てには、損切りの価格を50円に設定したとしましょう。しかし、相場の波に流されて設定値を無視して放置しました。そうすると、高確率で損失額は増えていきます。

損切りできない理由は何か?

まず、自分自身が損切りできない理由を考えてみて下さい。

最大の理由は、損失額を受け入れたくないからです。当然なことながら、投資に参加する以上は誰であっても損失を回避したいと考えています。しかし、百戦錬磨の投資法など存在することはありません。

どんな優秀な個人投資家でも、プロの海外投資家であっても、何度も「損切り」の場面に遭遇します。しかし、海外投資家との違いとして「リスクを受け入れる覚悟」が違います。

彼らは、AI自動売買を繰り返していますが判断しているのは人間です。

もしも損切りの場面に遭遇したら、設定している範囲を超えることないでしょう。絶対に投資のルールを守っているので、どんな状況に置かれたとしてもロスカットする。

損切りは自分でしか設定できない

一度設定した損切り場面は、自分でしか設定できません。

他の人があなたの損切りルールを変更することも出来ません。逆に、損切りルールを変更することはあなたしか出来ません。損切りの設定は何度もリセットする事をしてはいけません。

例えば、新規エントリーのあとに含み利益が伸びていった。だから、損切りラインを切り上げていくのであれば問題ありません。

しかし、新規エントリーのあとに含み損になってしまった。にもかかわらず、損切りラインを切り下げて許容範囲を広げてしまう。

これはかなり致命的となる可能性が高いです。

さらには、一瞬の痛みを経験したくないからといって逃げてしまう行為です。これをやってしまうと「悪い癖」が身についてしまい、長期的なトレード収益を伸ばし続けることは困難となります。

一度設定した「損切りライン」は、含み利益の方向へ進まない限り、自分の都合の良い解釈をせずに変更するべきではありません。

逆指値を設定しておく

私がお勧めするのは、「逆指値」の設定です。

つまり、新規エントリーしたあと利益よりも損切りのことを優先にするという事です。これは、一見するとネガティブな思考のように思うかも知れませんが、そうではありません。

しっかりとリスク管理を考えている証拠でもあります。

むしろ、新規エントリーする前から決めておいた方が無難です。つまり、自分自身はいくら利益を追求するのか。ではなく、どれくらいの範囲ならば損失を許容できるのか。

今の相場においては、流動性が高くなりました。およそ10年以上前ならば1日の値幅が100円~150円という膠着状態が継続した時期もありました。だから、一昔前だったら30円~50円程度の損切りラインで設定したとしてもロスカットすることなく生き残る事ができました。

今の相場では無理です。

最低でも100円程度の許容範囲をもって相場に望むべきです。

損切りしたら小休止する

損切りしたあとに大切な事。

それが小休止するという事。これは、自分自身のメンタルをリセットするまでに時間がかかる為、冷静な判断を取り戻すまで小休止するという事です。

よくあるパターンとして、損切りしたあとにすぐ回収しようと考えて、再び新規エントリーのチャンスを見つけようとすること。

実際に、相場においてチャンスの場面というのは滅多に遭遇しません。せいぜい1日1回訪れるかどうか。にもかかわらず、再びチャンスが訪れるのではないか。無理にポイントを探そうとしても、無駄打ちに終わってしまう可能性が高いです。

そうではなく、損切りして損失になった場合。

心拍数を抑えて損失額を受け入れる時間帯として使ってください。別に完ぺきを求める必要はなく、損切りの場面というのは誰であっても遭遇するモノです。

それが相場の掟でもあります。